HOME>油脂食品推奨基準>油脂食品推奨基準

油脂食品推奨基準

食経験が長く、安全性の高い油脂のみを油脂性素材とする食品であって、油脂以外の素材についても有害作用が認められていない食品等を推奨する。油脂栄養は慢性疾患と深く関っていることから、多くの場合、信頼できる臨床試験データが限られている。この現状にかんがみ、動物における長期投与の結果を主な評価の根拠とする。

Ⅰ 推奨から除外される植物油脂:

① ω6/ω3比の高い植物油脂
② 脳卒中ラットの寿命短縮作用を示す油脂
③ 動物実験で発癌作用あるいは発癌促進作用を示す油脂
④ 部分水素添加の植物油脂(トランス脂肪酸の含量にかかわらない)
⑤ 内分泌撹乱作用を示す油脂
⑥ その他、動物実験で有害作用が示され、その一日摂取許容量(Acceptable Daily Intake, ADI)が人の健康に無視できないと考えられる油脂

Ⅱ 遺伝子組換え作物由来の植物油脂:

企業との利益相反問題をクリアするわが国の研究者グループにより、長期投与の結果が評価されているものを本協議会の評価・推奨の対象とする。二世代にわたる安全性評価がなされていることが望ましい。

Ⅲ 動物性脂肪とコレステロール:

一般常識とは異なり、(ア)これらは長期的には植物油に比べて血漿コレステロール値を上げず、(イ)高コレステロール値は長寿の指標であり、また(ウ)コレステロールと飽和脂肪酸の摂取が多い群ほど出血性および梗塞性の脳卒中死亡率が低いことが明らかとなっている。したがって酪農製品、動物性脂肪などをⅠにあげた植物油脂より安全性は高いと評価する。とくにω6/ω3比を低くした酪農製品、動物性脂肪を推奨する。コレステロール低下作用を標榜する成分を含む食品を推奨しない。

Ⅳ 魚油:

とくにアラキドン酸含量の多くない魚油は食品素材として推奨する。また添加物の安全性を考慮する。

Ⅴ チョコレートと準チョコレート類

カカオ脂は長い食経験に基づき、通常の食習慣の範囲で安全とみなす。準チョコレートは混ぜられた油脂の種類により評価する。

Ⅵ 新規性の高い油脂

外国で食経験が長いといわれるがわが国では比較的新規な油脂については、PubMed掲載の原著論文および国内での使用実績などをもとに評価する。

Ⅶ その他

理事会の協議を経て決定する。

油脂食品推奨基準